新しい在留管理制度(2012.7.9より施行) インデックス
在留カードの導入
新しい在留管理制度の対象となる「中長期在留者」の方には、「在留カード」(RESIDENCE CARD)が交付されます。
これまでの外国人登録証明書に代わる身分証明書の役割を果たします。
中長期在留者とは
中長期在留者とは、新しい在留管理制度の対象となる外国人のことです。
日本に滞在する外国人で、以下に当てはまらない人のことを言います。
1.決められた在留期間が「3か月以内」の方
2.在留資格「短期滞在」の方
3.在留資格「外交」「公用」の方
4.台湾及びパレスチナ当局の関係者
5.特別永住者
6.在留資格のない方
対象外となる方のイメージとしては、観光や会議などで短期間日本を訪問する方や、オーバーステイの方などが代表例となります。
在留カードとは
在留カードとは、中長期在留者に対して交付されるカードです。在留関係の許可(上陸・変更・更新)ごとに交付されます。
カードには以下の事項が記載されます。
カード表面 | ・カード番号 ・氏名 ・生年月日 ・性別 ・国籍・地域 ・住居地 ・在留資格 ・就労制限の有無 記載例:「就労不可」 ・在留期間(満了日) ・許可の種類 記載例:「在留期間更新許可(東京入国管理局長)」 ・許可年月日 ・交付年月日 ・在留カードの有効期間 ・顔写真 |
カード裏面 | ・住居地記載欄(届出年月日・住居地・記載者印) ・資格外活動許可欄 記載例:「許可:原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く」 ・在留期間更新等許可申請欄 記載例:「在留資格変更許可申請中」 |
○氏名表記について
氏名はアルファベットにより表記されます。
漢字圏の方については、希望すれば漢字表記も併記することができます(ただし日本式の漢字で表記)。
○在留カードの有効期間
在留期間とは別に、在留カード自体の有効期間があります。
・16歳以上の方
永住者:交付の日から7年間
永住者以外:在留期間の満了日まで
・16歳未満の方
永住者:16歳の誕生日まで
永住者以外:在留期間の満了日または16歳の誕生日の早い方まで
在留カードをもらうまで
新しく日本に入国される方は、どの時点で在留カードをもらえるのでしょうか。
空港において上陸許可を受けた時点で中長期在留者となる方については、パスポートに上陸許可の証印が押されると同時に、在留カードが交付されます。ただし、これは成田・羽田・中部・関西空港における取扱いです(2015年6月より、新千歳・広島・福岡の各空港でも在留カードが交付されるようになりました)。
それ以外の空港・港においては、パスポートに上陸許可の証印が押されるとともに、その近くに「在留カード後日交付」という記載がなされます。
その後、住居地を定めて市区町村役場に届出をすると、その住所に在留カードが郵送されることになります。
改正法施行前から日本にお住まいの外国人の方について
2012年7月9日以前から日本にお住まいの外国人で在留カード交付の対象となる方については、改正法施行後も一定期間は、現在お持ちの外国人登録証明書が在留カードの代わりとなります。その後、在留期間の更新や在留資格の変更をする際に、新しい在留カードが交付されます。
永住者の方については、施行後3年以内に在留カードの交付を申請すれば大丈夫です。
なお、改正法施行後すぐに在留カードへ切り替えたい方のために、在留カード交付申請が始まっています。
届出が必要な場合
在留カードの記載事項や在留資格に関する事項について変更が生じたときは、そのときから14日以内に市町村または入国管理局へ届出が必要です。
住所地の届出 住所地の変更届出 |
・新規入国あるいは在留資格変更によって中長期在留者となった方が住居地を定めたとき ・中長期在留者の方が住居地を変更したとき |
市町村役場 |
氏名等の変更届出 | 氏名、生年月日、性別、国籍・地域が変わったとき | 地方入国管理局および支局・出張所 |
所属機関・配偶者に関する届出 | ・就労資格・学ぶ資格の方が所属機関について名称または所在地の変更等が生じたとき ・配偶者としての活動に基づく在留資格をお持ちの方が配偶者と離婚・死別したとき |
地方入国管理局および支局・出張所 |
また、在留カードの有効期限が迫った場合や在留カードを紛失したり壊してしまったりした場合には、再交付を申請することもできます。
在留カードの有効期間更新申請 | 在留カードの有効期限が迫ったとき | 地方入国管理局および支局・出張所 |
在留カードの再交付申請 | 在留カードを紛失、盗難、汚損・毀損したとき | 地方入国管理局および支局・出張所 |
在留期間が最長5年に
在留期間の種類が変わります
入国審査官が決定する在留期間は、在留資格ごとにその種類が決められています。
法改正により、これまで最長であった在留期間の3年よりも長期の5年が加わり、また短期の在留期間として6か月や3か月の在留期間が定められるなど、在留期間の種類が増えることになります。
「投資・経営」「技術」「人文知識・国際業務」 「技能」「企業内転勤」などの就労系資格 |
5年(新設)、3年、1年または3か月(新設) |
「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」 「定住者」の身分系資格 |
5年(新設)、3年、1年または6か月(新設) |
参考ページ
みなし再入国許可制度の導入
みなし再入国許可制度とは
在留資格をお持ちの外国人の方がいったん日本を離れてから日本に再入国するには、あらかじめ再入国許可を取得しておかなければなりません。
しかし、有効なパスポートと在留カードを所持する外国人の方が、出国後1年以内(在留期限が先に来る場合はそれまで)に再入国する場合には、原則として再入国許可を取得しなくてもよくなります。
一時出国の際の注意
再入国許可をお持ちの方が出国する際には、出国の時点で再入国許可による一時出国か、みなし再入国許可による一時出国かを選択しなければなりません。
仮にみなし再入国許可での一時出国を選択して、1年以内に日本へ戻れそうになれなくなったとしても、みなし再入国許可による再入国期限は延長できません。
また、その時点で再入国許可の有効期間が残っていたとしても、出国後に再入国許可による一時出国へ切り替えることはできません。
1年以内に戻れるか微妙な場合には、できるだけ再入国許可による一時出国を選択するようにした方がいいでしょう。
再入国許可の有効期限も伸長されます
再入国許可の有効期間の最長が、これまでの3年から5年に伸長されます。
外国人登録制度の廃止
外国人登録は廃止されます
外国人登録制度は廃止され、「新たな在留管理制度」と「住民基本台帳制度」に吸収されます。これにより、届出事項と届出先が変更になります。
外部リンク
- 新しい在留管理制度がスタート!(法務省入国管理局)
- 法務省入国管理局による新しい在留管理制度の解説ページです。新制度に関するQ&Aなども掲載されています。